知っておけば、必ず役に立つ困らないフラッシュメモリー豆知識

UHS速度について

UHS-Iとは高速SDバスインターフェースの名称で、高速転送能力を実現することです。SDカードを使用するホスト機器にはSDホストコントローラが入っています。このSDホストコントローラによってSDカードへの最適な転送速度でデータの読み込み、書き込みが可能になるのです。UHS-Iの高速性能を発揮するため、カード側だけでなくホスト機器のコントローラ(パソコン、カメラ、カードリーダーなど)もUHS-Iに対応している必要があります。非対応の場合、通常のSDカードと同程度あるいはそれ以下のパフォーマンスしか発揮できません。せっかく、データ転送速度の速いUHS-I カードを使用しても、ホスト機器のSDホストコントローラがUHS-I に対応していなければ、無駄になってしまう訳です。

USB2.0規格は理論上の最大転送速度480Mbpsで、バイトに換算すれば60MB/Sです。

USB3.0規格は理論上の最大転送速度5Gbpsで、バイトに換算すれば625MB/Sです。以上はそれぞれ理論上の規格値です。実環境での速度ではありません。実環境での実効値はホスト機器のSDホストコントローラも左右しています。現実としてUSB2.0対応機器上限は40MB/Sも超えません。

このため、高速SDカードの速度測定にはUSB3.0搭載の機器とUSB3.0/UHS対のカードリーダーが必要です。以上の基準を満たさなければ、カード本来の速度を十分に出すことはできません。

容量について

製品の実容量が製品表記されている容量より少ないのはなぜでしょうか。

製品の表示容量は搭載されているフラッシュメモリに基づいて、10進法で1MB=1000000バイトで計算されています。OS上では2進数なので、1MB=1048576バイトで計算されています。よって、コンピュータで表示される容量は表記されている容量より少なくなります。これはバイト計算方法が異なるためです。

また、SDカードに搭載したファームウェアも管理領域として使用しているため、ご使用いただけるメモリ容量も少なくなります。容量が減ったように見えますが、実質は同じ物です。

ファイルシステムについて

ファイルシステムはOSの持つ機能の一つとして提供され、ファイルを管理するための枠組みであり、OSごとに異なるファイルシステムを用いています。Mac OSではHFS(HFS+)が、WindowsではFATやFAT16、FAT32、NTFS、exFATが主に用いられています。

FATファイル・システムは非常にシンプルなアーキテクチャを持ち、PC以外でもさまざまな機器(デジカメやICレコーダ、音楽プレーヤー、携帯電話など)で利用できます。

ただしFATとありますが、実際にはexFATは従来のFAT16やFAT32と互換性は無く、FATしかサポートしていない機器ではexFATを使うことはできません。

SDカードのファイルシステムは主にFAT12、FAT16、FAT32とexFATを用いています。ただし、FAT16で1ドライブの最大容量2GB; 1ファイルの最大容量2GB; 2GB以上のファイルが保存できません。

FAT32で1ドライブの最大容量32GB;1ファイルの最大容量4GB;4GB以上のファイルが保存できません。

exFATは古い機器に対応しません。1ドライブの最大容量2TB; 1ファイルの最大容量2TB; 4GB以上のファイルが保存できます。

速度クラスについて

メモリーカードにはサイズ、容量だけでなく速度にも違いがあります。カードには速度のロゴが表記されていて、現在スピードクラスとUHS-I (Ultra High Speed I)の表記があります。UHS-I はUHS-I 対応機器を使用する高速転送の規格です。

●スピードクラスについて

スピードクラスは、ビデオ録画の最低限の書込みパフォーマンスを示します。SDアソシエーションが定義しているスピードクラスはクラス2、4、6、10(CLASS2,4,6,10)です。

●UHSスピードクラスはUHS製品のみを対象とします。SDアソシエーションが定義しているUHSスピードクラスはUHSスピードクラス1および3です。

*スピードクラスとUHSスピードクラスには互換性がありません。

*UHS(Ultra High Speed)は、現在利用できる最高速パフォーマンスのカテゴリです。この規格は、SDXCおよびSDHCメモリカードおよびデバイスで実現されています。

メモリカードの種類と使用できる対応機器の組み合わせ

SDメモリカードの種類によって、機器が対応していない(カードが使用できない)場合があります。ご購入前に、以下の「使用できる対応機器」をご確認ください。

※カード容量およびカード種別に対応した機器でご使用ください。

SDXCメモリカード・SDHCメモリカードの保存可能なデータ量の目安

●静止画、動画については、お使いの機器、被写体、撮影条件によって記録されるデータ量が異なる為、撮影可能時間や撮影可能枚数は増減します。

※1JPEG圧縮率1/5とした場合

microSDHCメモリカードの保存可能なデータ量の目安

●静止画、動画については、お使いの機器、被写体、撮影条件によって記録されるデータ量が異なる為、撮影可能時間や撮影可能  枚数は増減します。 また、音楽データの曲数は、携帯側の仕様により上限がある場合があります。

(例:SDオーディオの場合、規格により最大999曲に制限されます。)

※1JPEG圧縮率1/5とした場合

※2録画件数は、SDビデオ規格により携帯側で最大99件に制限されます。

使用に当たるよく発生問題

なんで空き容量があるのに転送できないの~?

4GB以上のファイルの保存、転送に失敗したら

(1)空き容量

(2)ファイルシステム種類

の2つを確認すれば、おおよそのトラブルは解決できると思います。

大きいファイルを取扱う場合、必ずファイルシステムによるファイル容量の制限を調べてください。

実容量の半分或はもっと少なくしか認識しない、また、実際に少なく容量しか保存できない。

使用の機器(SDメモリカードリーダー、携帯電話、デジタルカメラ等)のいずれかが、容量に非対応であることが考えられます。通常、非対応機器ではご使用いただけませんが、まれに使用できてしまうことがあります。

そのまま非対応機器でカードをフォーマットしてしまうと、機器が対応している最大容量でフォーマットされてしまうことがあります。

非対応機器でカードを使用すると故障の原因ともなります。

必ず、ご使用のSDメモリカードの容量が、機器に対応しているかご使用の機器メーカにご確認の上ご使用ください。

非対応機器でフォーマットしてしまい、カードの容量が本来の容量と異なってしまった場合は、カードの容量に対応したカードリーダーとパソコンで、SDメモリカード専用のフォーマットソフトウェア(SD協会のホームページでSDフォーマッターを無料ダウンロード)を使用して再フォーマットしていただくことにより、正常な状態に戻る可能性があります。

●パソコンの標準機能を使用してフォーマットを行うと、正しいフォーマットになりません。SDメモリカードをパソコンでフォーマットする場合は、必ず専用ソフトウェア(SD協会のホームページでSDフォーマッターを無料ダウンロード)を使用してください。

今まで正常に使用出来ていたのに、急に使えなくなりました。

以下の確認及び対策をしてください

(1) 対応容量を超えたSDメモリカードを使用していませんか。

機器の対応容量をご確認ください。今まで使用できていたとしても、機器がカード容量に非対応の可能性があります。非対応機器でご使用を続けた場合、記録されているデータの破損、消失、カードの故障の原因となります。「使用できている=対応機器」ではございませんので、ご注意ください。

(2) 使用機器でSDメモリカードのフォーマットを行っていますか。

SDメモリカードはフォーマット済みの状態で出荷しておりますが、デジタルカメラや携帯電話 等のパソコン以外の機器では、機器の取扱説明書に「ご使用前に必ず機器本体でSDメモリカードをフォーマットしてください」等の記載があることがあります。その場合は、機器の取扱説明書の指示に従い、SDメモリカードを機器本体でフォーマットしてからご使用ください。

(3) 使用機器のスロットに問題(接触不良等)がある。

他の機器にSDメモリカードを挿入して認識できますか

上記で改善がみられない場合は、ご使用のSDメモリカードの容量に対応したSDメモリカードスロット搭載のパソコンか、もしくは外付けのSDメモリカードリーダーをご用意の上、SDメモリカード専用のフォーマットソフトウェア(SD協会のホームページで無料ダウンロードをご使用下さい)を使用して、パソコンでSDメモリカードをフォーマットしてください。

SDメモリカードをパソコンでフォーマットする場合は、必ず上記の専用ソフトウェア(SD協会のホームページでSDフォーマッターを無料ダウンロード)を使用してください。パソコンの標準機能を使用してフォーマットを行うと、正しいフォーマットになりません。

上記の専用ソフトウェアを使用して、SDメモリカードをフォーマットした後でも、デジタルカメラや携帯電話等でSDメモリカードをご使用になる場合は、機器の取扱説明書の指示があれば機器本体でのフォーマットも実施してください。

ご使用前のフォーマットについて

カード製造会社が出荷前に、SDアソシエーションで規格化された仕様書に基づいたフォーマットを搭載しています。このため、パソコンにはそのままお使い頂けます。

但し、携帯電話やデジタルカメラ等のフォーマット機能を持つ機器では、ご使用前に再フォーマットが必要な場合があります。(ご使用になる機器の取扱説明書をご確認下さい)

なお、パソコンの標準機能ではフォーマットしないでください。ご使用の機器がメモリカードを認識しなくなる恐れがあります。パソコンでのフォーマットが必要な時は、専用ソフトウェア(SD協会のホームページで無料ダウンロード)をご使用下さい。

データが破損されたmicroSDカードの復旧について

(1) 保存されたデータが破損されたmicroSDXCカードを再度ご利用いただく場合、SDXC規格対応機器に差し込んでmicroSDXCカードの初期化を実施する必要がごさいます。保存されているデータは削除されます。データにつきましては復元いたしません。

(2) microSDXCカードをSDXC規格非対応製品に差し込むとmicroSDXCカードのフォームウェアが破損される現象を発生する場合は初期化を実施しても修復できません。

「A1、A2」って何ですか?

注意すべきこと

microSDXCカードをSDXC規格非対応製品に差し込むと、microSDXCカード内のデータが破損されます。また、その際に、SDHC規格でフォーマットし、認識する場合がございますが、この操作に関わらずにmicroSDXCカード内のデータが破損されます。絶対に差し込まないでください。

microSDXCのご利用にあたって

SDXC規格対応の製品では、microSDXCカード/microSDHCカード/microSDカードが使用できます。

SDHC規格対応の製品では、microSDHCカード/microSDカードが使用できます。microSDXCカードはご利用いただけません。

UHS-Iとは高速SDバスインターフェースの名称で、高速転送能力を実現することです。SDカードを使用するホスト機器にはSDホストコントローラが入っています。このSDホストコントローラによってSDカードへの最適な転送速度でデータの読み込み、書き込みが可能になるのです。UHS-Iの高速性能を発揮するため、カード側だけでなくホスト機器のコントローラ(パソコン、カメラ、カードリーダーなど)もUHS-Iに対応している必要があります。非対応の場合、通常のSDカードと同程度あるいはそれ以下のパフォーマンスしか発揮できません。せっかく、データ転送速度の速いUHS-I カードを使用しても、ホスト機器のSDホストコントローラがUHS-I に対応していなければ、無駄になってしまう訳です。

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